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Eriko da Costa

エンパワーメントと文化

更新日:2022年7月1日

みなさん、エンパワーメントと聞いてどんなイメージを持っていますか?私は、エンパワーメントされる立場として、本を読んだり・ポッドキャストを聞いたりするのですが、実は時々あまり響かないアドバイスがあります。でも、それはそのアドバイスの内容が悪いのではなくて、他に理由があるのでは、そしてそれは文化と関係があるのではと考えるようになりました。


例えば、私には家庭と仕事の両立というのが課題にあるわけですが、このシチュエーションを例に話をします。みなさんも、きっとAとBの両立というふうに、何かしらバランスをとりたいと思っているものがありますよね。

もちろん、家族によっても、地域によっても前提に差はありますが、日本は親が・特に母親or父親のどちらかが子どもに関わることを主に担うことを前提に話がされることが多く、しかもそれを完璧にこなさないといけないというプレッシャーもあります。そうでないと母親or父親らしくないなんていう評価をされたり、人によっては自分自身にそのような評価をすることもあります。


世界を見てみると、女性の社会進出が進み、男性も家事育児をして当たり前、もしくは、家族以外のサポートシステムが整っていて利用しやすい国、家事に対しては日本よりリラックスしたスタンスを持っている国々があります。または、日本でもそのような環境で育った人から、日本人女性は頑張りすぎ、もっと手を抜いても大丈夫、もっと誰かに頼って大丈夫。と言われたとします。


頭の中では、うんうん、確かにそうだそうだ。と思いますよね。少し気が楽になるかもしれません。でも、行動に変化が出るでしょうか?私のように、必ずしもそうではない人がいると思います。


なぜかというと、仕事と母としての役割を与えてもらっているのならば、自分が納得するかたちとかレベルで役割を果たしたいなというポジティブな意欲や、結局自分がやらなかったらどうなるだろうという不安のような気持ちが、自分の中にあるからです。


簡単に行動が変わらないのは、育ってきた社会の中で無意識に築かれた価値観、つまり文化と関係があるからかもしれません。



無意識に築かれた価値観にはいい、悪いはなく、ここで大切なのは、そのような価値観が自分の中に存在することを受け入れることだと思います。


エンパワーメントの目的の中にはそれぞれの人が本来自分に備わっている能力を最大限に活かすことがあります。今後は、自分の持つ価値観にも気付くと自分をこうなりたい・こうありたいという状態に持っていく方法を見いだしやすくなるのではないでしょうか。


また、エンパワーメントする側も、例に出したシチュエーションでいうと、日本人女性は頑張りすぎ、もっと手を抜いても大丈夫、もっと誰かに頼って大丈夫。だけではなくて、相手によっては家事はこことここを押さえれば満点だよとか、誰かに頼ることがあっても、指揮はあなたがとっている。のように、価値観に響く声かけができますよね。そうすると、エンパワーメント受ける側も、あ、やってみようかなという気になると思います。


今日は、エンパワーメントについて、エンパワーメントされる側として、自分の文化的背景に目を向けると、エンパワーメントの言葉も自分なりに変換して取り込み、行動を変えやすくなる、ということを書いてみました。


最後までお読み下さり、本当にありがとうございました。















IGでは多文化適応力の基礎力をつけるためのtipsや多文化目線をご紹介しています

https://www.instagram.com/erikodacosta/

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